ー”画像・1”ー
●●「木工で用いられる木の貌・便覧」・・・●●
★木工素材見本・(日本工芸会木竹部会作成)・文化庁保管)―国産材・外国産材・(唐木材を)・あわせた
素材見本で・ここの図版はその一部。
◆杉。
杉は吉野や春日などの産地により多種あるが・見本は秋田杉。美しい木肌が特徴・(→30頁)。
◆檜。
日本の針葉樹の中で・最も耐久性に富み・均質な材。木曽・(尾州)・産が有名。
◆松。
家具や・炉縁などに愛好される。南百年もの樹齢に及ぶ材には・脂の多い肥松(老松)・もある。
・(→12頁)。
◆一位。
木肌に品格があるため・この名がある。アララギともいい・北海道ではオンコと呼ぶ。
◆欅。
強靭で耐朽性に富み・木目も明瞭で美しい。三拍子揃った・日本の代表的な用材・(→10頁)。
◆欅。
欅のなかでも・鶉杢と称される細かな杢の現れた良材で・銘木の類・(→24頁)。
◆栗。
材質は硬く弾力に富み・耐久性もある。欅に次ぐ材として家具や指物に用いられる(→13頁)。
◆黄蘗。
桑の模擬材として用いられ・鏡台・机・棚などに使われる・(→8頁)。
◆桑。
本州各地に産する地桑。茶道具や床柱など・指物や挽物に用いられる・(→8頁)。
◆桑。
御蔵島産の島桑が最良で・三宅島産はそれに次ぐとされた。現在は幻ともいえる銘木の中の銘木。
・(→22頁)。
◆献保梨。
桑に次ぐ高級材で・指物一般に使われる・(→8頁)。
◆タモ。
堅木材で・杢のよい材は家具や指物に使われる・(→8頁)。
◆桐。
軽量で軟質・狂いが少なく・箪笥・箱物・また茶道具にも使われる。会津桐・南部桐が有名。
・(→25頁)。
◆桜。
関東・中部にて良材が多く・材質は緻密で均質・強靭。床柱・漆器の木地として用いられる。
・(→15頁)。
◆栃。
比較的軽らかく・様々な杢のある材が多い。ただし水に弱く狂いやすい・(→11頁)。
◆楓。
材質は緻密で強靭良材には美しい杢のみられるものがある・(→5頁)。
◆朴。
軟木で・材質は緻密で狂いが少なく加工しやすい。漆器の木地や版木など用途は広い(→17頁)
◆楢。
本州や北海道に良材を産し・硬木で褐色。家具・建築材として優良な材・(→14頁)。
◆神代杉。
立木のまま火山灰に埋もれたり・対風水害で倒木して土中にあった杉が掘り出されたもの。
・(→29頁)。
◆神代欅。
神代杉と同様に土中より掘り出され・茶色味や灰色味があり・雅趣豊かな欅。
◆古柿。
黒と白の美しい斑模様が特徴。天平時代以来愛好されてきた銘木。材は均等で細工も容易。
・(→23頁)。
◆紫檀。
唐木の代表的な材で緻密で堅い。家具・仏具・楽器など嗜好に応じて用いられる・(→16頁)。
◆黒檀。
密度のある材で・黒と黄色の縞模様のもを「縞」・黒一色のものを・「本黒(真黒)」・という。
◆鉄刀木。
鉄桑のような黒い筋があり・時代を経るにしたがい分解する。名の通り最も硬い材(→26頁)。
ー”本・画像”ー
●●「銘木の貌」・・・●●
★類希なる木目を見せる銘木・そうした銘木あればこそ・それを生かす工匠の技は冴え・数多くの名品も生ま
れました。長い年月を経て・さらに雅趣をました木工作品は・いよいよ銘木の美しさをたたえています。今
日では・幻となりつつある銘木の数々を・近・現代の名工たちの作品にみてゆきます。
◆前田南斉作・四季草花象嵌飾棚・(象嵌・木内省古/畠山記念館)。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「島桑」・・・●
―”Mulberry”―
★桑は全国に広く分布しますが、山間部に産するものを・「山桑」・丘陵地のものを・「地桑」・といい・特
殊なものとして伊豆諸島・(三宅島・御蔵島など)・に産した・「島桑」・があります。なかでも島桑は木
目が美しく・強い光沢があり・その際立って優れた材質により珍重されてきました・(略・・・・・)。
◆前田桑明作・桑文庫。
●「黒柿」・・・●
―”Black persimmon”―
★この作品の蓋裏に用いられた黒い斑模様の木は・黒柿と呼ばれます。黒柿は・本州の広範囲に育つ渋柿の木
で・その渋み成分によって黒い縞や斑・鶉杢の模様などが現われるものです・(略・・・・・)。
◆竹内碧外作・行雲流水文硯箱・文台・(京都国立近代美術館)。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「欅」・・・●
―”Zelkoua”―
★欅は・北陸や東北の各地に分布し大木になります。素直にすっと通った木目は・大変美しいものです。しか
し・特異な生育環境などによって成長に変化が生じ・美しい文目杢などが特殊に生じたりしたものを文灌木
と呼び・銘木の一つに数えています・(略・・・・・)。
◆黒田辰秋作・拭漆文欟木飾棚・(京都国立近代美術館)。
●「桐」・・・●
―”Paulownia”―
★桐は広く全国に分布しますが・変化に富んだ木目を生ずる岩手県南部産や・素直な木目の現れる福島県会津
産のものが・ことに知られています・(略・・・・・)。
◆中臺瑞真作・輪花盛器。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「鉄刀木」・・・●
―”Black wood”―
◆稲木東千里作・鉄刀木机。
★この作品の作者・稲木東千里・(1892~1979)・は桑樹匠として名をなし・江戸
指物の最後の名人と称されるほどに・高度な技術と古典研究に基づく卓抜な意匠で・独自
の世界を築き上げました。
●●「杉の貌」―材木市場から作家の工房まで・・・●●
★杉・欅・松は三種の神木と言われるほど・材木市場でも高級材で有り・その競りの花形だといいます。古く
から一般に親しみが有り・また良材が多いゆえでしよう。京都で・伝統的に杉を専門に扱う中川清司さんに
・丸太の並ぶ大阪・摂津鳥飼・銘木市場を案内していただき・また・その材によって生まれた作品の・様々
な貌を見せて頂きました。
◆神代杉木画色紙箱・中川清司作。
●「杉」・・・●
―”Japanses cedar”―
◆春日杉木画色紙箱 ・中川清司作。
◆吉野杉柾合わせ輪花盆・中川清司作。
◆霧島杉柾合わせ棗。
◆神代杉柾合わせ香合。
◆神代杉柾合わせ中次茶入。
◆長卓の天板は春日杉・脚と縁は黒柿。
●●「上記に一括」・・・●●
●●「摂津鳥飼銘木市場を訪ねて」・(協力―大阪銘木協同組合)・・・●●
★杉材は・産地によって大きく五つに分けられる。屋久杉・霧島杉・土佐杉・吉野杉(春日杉はここに含まれる
)・秋田杉の五種それぞれ板材を並べて見せていただくと・なるほど木目がすべて異なり・杉といっても何と
様々であることか。おおらかな木目と柾目が美しい秋田杉・素直な木目の土佐杉・笹杢などの木目を見せる春
日杉・また霧島杉は細かいウネリのある木目をしている。工芸材として珍重される屋久杉は・何ともいえない
複雑な木目を堂々と誇っていた。こうした差は・土壌や気候・日照条件などの生育環境に大きく左右され・同
じ土壌で隣同士で生育しても・切ってみると異なるという・(略・・・・・)。
●四季あってこそ・良材が産する。
●吟味のポイントは・切り口の年輪。
Auction Templates オクのミカタ [ヤフオクの商品追加画像をカンタンに追加].
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ー”画像・1”ー
●●「木工で用いられる木の貌・便覧」・・・●●
★木工素材見本・(日本工芸会木竹部会作成)・文化庁保管)―国産材・外国産材・(唐木材を)・あわせた
素材見本で・ここの図版はその一部。
◆杉。
杉は吉野や春日などの産地により多種あるが・見本は秋田杉。美しい木肌が特徴・(→30頁)。
◆檜。
日本の針葉樹の中で・最も耐久性に富み・均質な材。木曽・(尾州)・産が有名。
◆松。
家具や・炉縁などに愛好される。南百年もの樹齢に及ぶ材には・脂の多い肥松(老松)・もある。
・(→12頁)。
◆一位。
木肌に品格があるため・この名がある。アララギともいい・北海道ではオンコと呼ぶ。
◆欅。
強靭で耐朽性に富み・木目も明瞭で美しい。三拍子揃った・日本の代表的な用材・(→10頁)。
◆欅。
欅のなかでも・鶉杢と称される細かな杢の現れた良材で・銘木の類・(→24頁)。
◆栗。
材質は硬く弾力に富み・耐久性もある。欅に次ぐ材として家具や指物に用いられる(→13頁)。
◆黄蘗。
桑の模擬材として用いられ・鏡台・机・棚などに使われる・(→8頁)。
◆桑。
本州各地に産する地桑。茶道具や床柱など・指物や挽物に用いられる・(→8頁)。
◆桑。
御蔵島産の島桑が最良で・三宅島産はそれに次ぐとされた。現在は幻ともいえる銘木の中の銘木。
・(→22頁)。
◆献保梨。
桑に次ぐ高級材で・指物一般に使われる・(→8頁)。
◆タモ。
堅木材で・杢のよい材は家具や指物に使われる・(→8頁)。
◆桐。
軽量で軟質・狂いが少なく・箪笥・箱物・また茶道具にも使われる。会津桐・南部桐が有名。
・(→25頁)。
◆桜。
関東・中部にて良材が多く・材質は緻密で均質・強靭。床柱・漆器の木地として用いられる。
・(→15頁)。
◆栃。
比較的軽らかく・様々な杢のある材が多い。ただし水に弱く狂いやすい・(→11頁)。
◆楓。
材質は緻密で強靭良材には美しい杢のみられるものがある・(→5頁)。
◆朴。
軟木で・材質は緻密で狂いが少なく加工しやすい。漆器の木地や版木など用途は広い(→17頁)
◆楢。
本州や北海道に良材を産し・硬木で褐色。家具・建築材として優良な材・(→14頁)。
◆神代杉。
立木のまま火山灰に埋もれたり・対風水害で倒木して土中にあった杉が掘り出されたもの。
・(→29頁)。
◆神代欅。
神代杉と同様に土中より掘り出され・茶色味や灰色味があり・雅趣豊かな欅。
◆古柿。
黒と白の美しい斑模様が特徴。天平時代以来愛好されてきた銘木。材は均等で細工も容易。
・(→23頁)。
◆紫檀。
唐木の代表的な材で緻密で堅い。家具・仏具・楽器など嗜好に応じて用いられる・(→16頁)。
◆黒檀。
密度のある材で・黒と黄色の縞模様のもを「縞」・黒一色のものを・「本黒(真黒)」・という。
◆鉄刀木。
鉄桑のような黒い筋があり・時代を経るにしたがい分解する。名の通り最も硬い材(→26頁)。
ー”本・画像”ー
●●「銘木の貌」・・・●●
★類希なる木目を見せる銘木・そうした銘木あればこそ・それを生かす工匠の技は冴え・数多くの名品も生ま
れました。長い年月を経て・さらに雅趣をました木工作品は・いよいよ銘木の美しさをたたえています。今
日では・幻となりつつある銘木の数々を・近・現代の名工たちの作品にみてゆきます。
◆前田南斉作・四季草花象嵌飾棚・(象嵌・木内省古/畠山記念館)。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「島桑」・・・●
―”Mulberry”―
★桑は全国に広く分布しますが、山間部に産するものを・「山桑」・丘陵地のものを・「地桑」・といい・特
殊なものとして伊豆諸島・(三宅島・御蔵島など)・に産した・「島桑」・があります。なかでも島桑は木
目が美しく・強い光沢があり・その際立って優れた材質により珍重されてきました・(略・・・・・)。
◆前田桑明作・桑文庫。
●「黒柿」・・・●
―”Black persimmon”―
★この作品の蓋裏に用いられた黒い斑模様の木は・黒柿と呼ばれます。黒柿は・本州の広範囲に育つ渋柿の木
で・その渋み成分によって黒い縞や斑・鶉杢の模様などが現われるものです・(略・・・・・)。
◆竹内碧外作・行雲流水文硯箱・文台・(京都国立近代美術館)。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「欅」・・・●
―”Zelkoua”―
★欅は・北陸や東北の各地に分布し大木になります。素直にすっと通った木目は・大変美しいものです。しか
し・特異な生育環境などによって成長に変化が生じ・美しい文目杢などが特殊に生じたりしたものを文灌木
と呼び・銘木の一つに数えています・(略・・・・・)。
◆黒田辰秋作・拭漆文欟木飾棚・(京都国立近代美術館)。
●「桐」・・・●
―”Paulownia”―
★桐は広く全国に分布しますが・変化に富んだ木目を生ずる岩手県南部産や・素直な木目の現れる福島県会津
産のものが・ことに知られています・(略・・・・・)。
◆中臺瑞真作・輪花盛器。
●●「銘木の貌」・・・●●
●「鉄刀木」・・・●
―”Black wood”―
◆稲木東千里作・鉄刀木机。
★この作品の作者・稲木東千里・(1892~1979)・は桑樹匠として名をなし・江戸
指物の最後の名人と称されるほどに・高度な技術と古典研究に基づく卓抜な意匠で・独自
の世界を築き上げました。
●●「杉の貌」―材木市場から作家の工房まで・・・●●
★杉・欅・松は三種の神木と言われるほど・材木市場でも高級材で有り・その競りの花形だといいます。古く
から一般に親しみが有り・また良材が多いゆえでしよう。京都で・伝統的に杉を専門に扱う中川清司さんに
・丸太の並ぶ大阪・摂津鳥飼・銘木市場を案内していただき・また・その材によって生まれた作品の・様々
な貌を見せて頂きました。
◆神代杉木画色紙箱・中川清司作。
●「杉」・・・●
―”Japanses cedar”―
◆春日杉木画色紙箱 ・中川清司作。
◆吉野杉柾合わせ輪花盆・中川清司作。
◆霧島杉柾合わせ棗。
◆神代杉柾合わせ香合。
◆神代杉柾合わせ中次茶入。
◆長卓の天板は春日杉・脚と縁は黒柿。
●●「上記に一括」・・・●●
●●「摂津鳥飼銘木市場を訪ねて」・(協力―大阪銘木協同組合)・・・●●
★杉材は・産地によって大きく五つに分けられる。屋久杉・霧島杉・土佐杉・吉野杉(春日杉はここに含まれる
)・秋田杉の五種それぞれ板材を並べて見せていただくと・なるほど木目がすべて異なり・杉といっても何と
様々であることか。おおらかな木目と柾目が美しい秋田杉・素直な木目の土佐杉・笹杢などの木目を見せる春
日杉・また霧島杉は細かいウネリのある木目をしている。工芸材として珍重される屋久杉は・何ともいえない
複雑な木目を堂々と誇っていた。こうした差は・土壌や気候・日照条件などの生育環境に大きく左右され・同
じ土壌で隣同士で生育しても・切ってみると異なるという・(略・・・・・)。
●四季あってこそ・良材が産する。
●吟味のポイントは・切り口の年輪。
■■『茶道誌』・・・■■
●●『なごみ』・・・●●
**”(1999年9月・通巻第237号)”**
■■『特集』・・・■■
●●『木工にみる木の貌』・・・●●
**”(約・39頁)”**
*”監修―諸山正則(東京国立近代美術館主任研究官)”*
★木の住居に暮らし・木の家具調度に囲まれ・木の器で
味わってきた・自然風土の豊かなこの国に生まれなが
ら・いま・その美しさをどれだけ知っているでしょう。
幾百年もの生きざまが現われた木の断面―――その貌
は・じつに様々です。
美しい木目と光沢をもつ木の貌を・近・現代の木工芸
を通してみてゆきます。
■発行日=平成11年9月1日。
■発行所=株式会社・淡交社。
■サイズ=18×25.5cm。
■定価=840円。
■状態=美品。
●表紙に・多少のキズ・ヤケが有ります。
●本誌内に・多少のヤケが見えますが
●大きなダメージは無く
●年代的には良い状態に思います。
◆◆注意・・・◆◆
★表紙開き側下に二重の折れ後が有りますので
ご理解下さい。(3×3cm辺りに)。
★発行日より・経年を経て下ります。
コンディションに係らず・古書で有る事を
充分に御理解の上・御入札下さい。
*神経質な方は入札をご辞退下さい・・!!
●全・128頁・・・!!
●特集の・・・!!
◆「木工にみる木の貌」・は・約39頁。
◆各作家の作品の特徴・等掲載されて下ります。
●蒐集・資料などの・参考に・・・!!
●探されていた方は・この機会に・・・!!
●以下・詳細をご覧ください・・・!!
◆掲載案内は・抜粋し掲載して下ります。
◆掲載内容は・Q&Aより・問い合わせ下さい。
◆数字記載は目視です・間違いは御容赦下さい。
◆掲載を抜粋紹介し・「タイトル」・と致します。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
■■『木工にみる木の貌』・・・■■
**”監修―諸山正則
・(東京近代美術館主任研究官)”**
**”(約・39頁)”**
●●「木の貌を覚えよう」・・・●●
―”須田賢司さんと工房”―
★一般に木を分類するとき・広葉樹と針葉樹・あるいは
落葉樹と常緑樹という分け方がよくなされます。
しかし木工芸では・その材質から・桑・欅・柿などの
硬い木を・「硬木」・といい・主に広葉樹が含まれま
す。
対して比較的柔らかい針葉樹の檜・杉・広葉樹の桐な
どを・「柔木」・と呼んでいます。
また・紫檀・黒檀・鉄刀木などの・東南アジア・イン
ドなど南方産の輸入材のことを・「唐木」・といい・
そのほとんどが非常に硬い木です。
木工芸において材料となる木は・材質の硬柔のほか・
色調や光沢・濃淡・硬さ・粘り・木目の変化など・そ
の様々な特質により適材が選ばれます。
なかでも・木目は木工芸の見どころの一つです。
木が成長していく間に・木目が美しく通ったもののほ
か・自然の生育環境などのよって美しい模様が生じる
ことがあります。
特質なものには・その模様の形や表情から玉杢や縮緬
杢などという名がつけられています。
木の材質と美しい木目が巧妙に生かされた作品を材別
にみながら・代表的な木の貌を覚えてゆきましょう。
**(各材木に・作品と・解説〔作家解説も〕有り)**
●「楓」・・・●
―”Maple”―
★楓は材質が緻密で・硬木に類する強い木です。
バイオリンやテニスのラケット・スキーの用材として
は随一で・家具や建築材にも広く用いられます。
良材には・この作品のような鳥目杢や・銀杢など・美
しい木材と光沢のみられるものがあり・国内外を問わ
ず工芸材として賞用されます。
◆拭漆楓飾箱・「連」。
・表紙作品の内箱。
・須田賢司作。
◆拭漆楓鶏眼杢長方箱・「春帆」。
・須田賢司作。
**”作家・須田賢司さん”**
◆拭漆胡桃器局。
・須田賢司作。
◆黒柿と紅梅の八角中次・「春秋一双」。
・須田賢司作。
・肥松の盆は
・父・二代桑月作。
●「桑」・・・●
―”Mulberry”―
★江戸指物は桑・京指物は杉といわれ・桑は指物をはじ
め木工芸における代表的な材の一つです。
広く全国に分布し・材質は硬く緻密で・細工に対して
も着崩れしないといった特質があり・美しい木目と木
肌をもっています。
ときに波杢や玉杢・葡萄杢など雅味と変化に富んだ天
然の木を現します。
・(略・・・・・)。
◆桑鏡台。
・島崎柾成作。
◆献保梨手鏡・黄蘗手鏡台・献保梨将棋駒
箱・桑姫鏡。
・島崎柾成作。
◆桑三段筆箱・献保梨三段重箱。
・島崎柾成作。
●「欅」・・・●
―”Zelkoua”―
★欅は・古くは槻とも称し・『万葉集』・には・すべて
ツキの名で出ています。
ツキの意味は材が強靭なことによる強木・(つよき)
・であるといわれ・硬木で耐朽性がある材です。
寿命が長いため・寺社の境内などに巨木や名木として
天然記念物に指定されているものも少なくありません。
古くから寺社などの建築材をはじめ・家具調度や什材
などに広く用いられてきました。
上の写真の作品にみられるように・木目が明瞭で目が
通って美しく・そのおおらかさが好まれますが・とき
に玉杢や笹杢・如鱗杢など・その呼び名通り美しく変
化に富んだ木目模様の現れた材も珍重されます。
◆欅拭漆楕円座卓。
・宮本貞治作。
**”作家・宮本貞治さん”**
★京都に生まれ・黒田勘吉・(黒田辰秋の長男)・に師
事し・指物・刳も野の修業を積む。
主に・欅や栃・楓・栗などの木目が素直な材を用い・
戦闘的な技法を駆使して・現代の生物や盛器などの作
品を手掛けている。
木の表面に彫りで水の波紋を表した・「流紋」・は木
の貌を・ひと味異なった手法でみせる宮本さん独自の
もの。
●「栃」・・・●
―”Horse Chestnut”―
★漆器の木地や木器として広く使われてきた材で・日本
の産地や谷間に自生する栃には・三十メートルの大木
になるのも多いといわれています。
木肌が細かく・使い込むにしたがって光沢が出てきま
す。
・(略・・・・・)。
◆栃虎杢箱卓。
・島崎敏宏作。
**”作家・島崎敏宏さん”**
●「松」・・・●
―”Pine”―
★松には黒松・赤松・唐松などの種類が有ります。
工芸素材としては・海岸で育った黒松や赤松が良材と
されています。
木目が明瞭で・なかには変化に富んだ杢は現れて雅味
豊かなものがあります。
堅牢で丈夫な事から・建築材のほかに挽物や刳者など
に用いられます。
瀬戸内海でも讃岐・(香川)・賛の黒松や赤松で・樹
齢三百年以上経ったものには・根に近い所に樹脂がし
み込み・半透明を帯びたものがみられます。
これを・「肥松」・「老松」・と呼びます。
・(略・・・・・)。
◆五色の小皿。
・有岡成員作。
★(手前から時計回りに・黒柿・欅・楓・花梨
・栗)・肥松小皿と同形シリーズ。
◆肥松小皿・肥松つまみ入れ。
・10年経過したもの。
・有岡成員作。
**”作家・有岡成員さん”**
●「栗」・・・●
―”Chestnut”―
◆栗材拭漆高盛器・(○仕上げ)。
・有岡成員作。
●「タモ」・・・●
―”Star onis”―
◆タモ干菓子皿。
・佐竹康宏作。
●「水楢」・・・●
―”Japanese oak”―
◆水楢八寸深鉢。
・佐竹康宏作。
**”作家・佐竹康宏さん”**
●「桜」・・・●
―”Cherry”―
◆桜の器・桜片口。
・三谷龍二作。
**”作家・三谷龍二さん”**
●「唐木」・・・●
―”Rare foreign wood”―
◆檳榔飾箱・紫檀象嵌飾箱。
・野上雅敏作。
◆紫檀飾箱。
・野上雅敏作。
◆朴螺鈿干菓子器。
・野上雅敏作。
**”作家・野上雅敏さん”**
●●「木工で用いられる木の貌・便覧」・・・●●
★木工素材見本・(日本工芸会木竹部会作成)・文化庁
保管)―国産材・外国産材・(唐木材を)・あわせた
素材見本で・ここの図版はその一部。
◆杉。
★杉は吉野や春日などの産地により多種あるが
・見本は秋田杉。
美しい木肌が特徴。
・(→30頁)。
◆檜。
★日本の針葉樹の中で・最も耐久性に富み・均
質な材。
木曽・(尾州)・産が有名。
◆松。
★家具や・炉縁などに愛好される。
南百年もの樹齢に及ぶ材には・脂の多い肥松
(老松)・もある。
・(→12頁)。
◆一位。
★木肌に品格があるため・この名がある。
アララギともいい・北海道ではオンコと呼ぶ。
◆欅。
★強靭で耐朽性に富み・木目も明瞭で美しい。
三拍子揃った・日本の代表的な用材。
・(→10頁)。
◆欅。
★欅のなかでも・鶉杢と称される細かな杢の現
れた良材で・銘木の類。
・(→24頁)。
◆栗。
★材質は硬く弾力に富み・耐久性もある。
欅に次ぐ材として・家具や指物に用いられる。
・(→13頁)。
◆黄蘗。
★桑の模擬材として用いられ・鏡台・机・棚な
どに使われる。
・(→8頁)。
◆桑。
★本州各地に産する地桑。
茶道具や床柱など・指物や挽物に用いられる。
・(→8頁)。
◆桑。
★御蔵島産の島桑が最良で・三宅島産はそれに
次ぐとされた。
現在は幻ともいえる銘木の中の銘木。
・(→22頁)。
◆献保梨。
★桑に次ぐ高級材で・指物一般に使われる。
・(→8頁)。
◆タモ。
★堅木材で・杢のよい材は家具や指物に使われ
る。
・(→8頁)。
◆桐。
★軽量で軟質・狂いが少なく・箪笥・箱物・ま
た茶道具にも使われる。
会津桐・南部桐が有名。
・(→25頁)。
◆桜。
★関東・中部にて良材が多く・材質は緻密で均
質・強靭。
床柱・漆器の木地として用いられる。
・(→15頁)。
◆栃。
★比較的軽らかく・様々な杢のある材が多い。
ただし水に弱く狂いやすい。
・(→11頁)。
◆楓。
★材質は緻密で強靭
良材には美しい杢のみられるものがある。
・(→5頁)。
◆朴。
★軟木で・材質は緻密で狂いが少なく加工しや
すい。
漆器の木地や版木など用途は広い。
(→17頁)。
◆楢。
★本州や北海道に良材を産し・硬木で褐色。
家具・建築材として優良な材。
・(→14頁)。
◆神代杉。
★立木のまま火山灰に埋もれたり・対風水害で
倒木して土中にあった杉が掘り出されたもの。
・(→29頁)。
◆神代欅。
★神代杉と同様に土中より掘り出され
・茶色味や灰色味があり・雅趣豊かな欅。
◆古柿。
★黒と白の美しい斑模様が特徴。
天平時代以来愛好されてきた銘木。
材は均等で細工も容易。
・(→23頁)。
◆紫檀。
★唐木の代表的な材で・緻密で堅い。
家具・仏具・楽器など嗜好に応じて用いられ
る。
・(→16頁)。
◆黒檀。
★密度のある材で・黒と黄色の縞模様のもを・
「縞」・黒一色のものを・「本黒(真黒)」
・という。
◆鉄刀木。
★鉄桑のような黒い筋があり・時代を経るにし
たがい分解する。
名の通り最も硬い材。
・(→26頁)。
●●「銘木の貌」・・・●●
★類希なる木目を見せる銘木・そうした銘木あればこそ
・それを生かす工匠の技は冴え・数多くの名品も生ま
れました。
長い年月を経て・さらに雅趣をました木工作品は・い
よいよ銘木の美しさをたたえています。
今日では・幻となりつつある銘木の数々を・近現代の
名工たちの作品にみてゆきます。
◆前田南斉作・四季草花象嵌飾棚。
・象嵌・木内省古。
・畠山記念館。
●「島桑」・・・●
―”Mulberry”―
★桑は全国に広く分布しますが、山間部に産するものを
・「山桑」・丘陵地のものを・「地桑」・といい・特
殊なものとして伊豆諸島・(三宅島・御蔵島など)・
に産した・「島桑」・があります。
なかでも島桑は木目が美しく・強い光沢があり・その
際立って優れた材質により珍重されてきました。
・(略・・・・・)。
◆前田桑明作・桑文庫。
●「黒柿」・・・●
―”Black persimmon”―
★この作品の蓋裏に用いられた黒い斑模様の木は・黒柿
と呼ばれます。
黒柿は・本州の広範囲に育つ渋柿の木で・その渋み成
分によって黒い縞や斑・鶉杢の模様などが現われるも
のです。
・(略・・・・・)。
◆竹内碧外作・行雲流水文硯箱・文台。
・京都国立近代美術館。
●「欅」・・・●
―”Zelkoua”―
★欅は・北陸や東北の各地に分布し大木になります。
素直にすっと通った木目は・大変美しいものです。
しかし・特異な生育環境などによって成長に変化が生
じ・美しい文目杢などが特殊に生じたりしたものを文
灌木と呼び・銘木の一つに数えています。
・(略・・・・・)。
◆黒田辰秋作・拭漆文欟木飾棚。
・京都国立近代美術館。
●「桐」・・・●
―”Paulownia”―
★桐は広く全国に分布しますが・変化に富んだ木目を生
ずる岩手県南部産や・素直な木目の現れる福島県会津
産のものが・ことに知られています。
・(略・・・・・)。
◆中臺瑞真作・輪花盛器。
●「鉄刀木」・・・●
―”Black wood”―
◆稲木東千里作・鉄刀木机。
★この作品の作者・稲木東千里・(1892~
1979)・は桑樹匠として名をなし・江戸
指物の最後の名人と称されるほどに・高度な
技術と古典研究に基づく卓抜な意匠で・独自
の世界を築き上げました。
●●「杉の貌」・・・●●
―”材木市場から作家の工房まで”―
★杉・欅・松は三種の神木と言われるほど・材木市場で
も高級材で有り・その競りの花形だといいます。
古くから一般に親しみが有り・また良材が多いゆえで
しよう。
京都で・伝統的に杉を専門に扱う中川清司さんに・丸
太の並ぶ大阪・摂津鳥飼・銘木市場を案内していただ
き・また・その材によって生まれた作品の・様々な貌
を見せて頂きました。
◆神代杉木画色紙箱・中川清司作。
●「杉」・・・●
―”Japanses cedar”―
◆春日杉木画色紙箱・中川清司作。
◆吉野杉柾合わせ輪花盆・中川清司作。
◆霧島杉柾合わせ棗。
◆神代杉柾合わせ香合。
◆神代杉柾合わせ中次茶入。
◆長卓の天板は春日杉・脚と縁は黒柿。
**”以下・白黒”**
●『摂津鳥飼銘木市場を訪ねて』・・・●
**”協力―大阪銘木協同組合”**
●四季あってこそ・良材が産する。
★杉材は・産地によって大きく五つに分けられる。
屋久杉・霧島杉・土佐杉・吉野杉(春日杉はここ
に含まれる)・秋田杉の五種それぞれ板材を並べ
て見せていただくと・なるほど木目がすべて異な
り・杉といっても何と様々であることか。
おおらかな木目と柾目が美しい秋田杉・素直な木
目の土佐杉・笹杢などの木目を見せる春日杉・ま
た霧島杉は細かいウネリのある木目をしている。
工芸材として珍重される屋久杉は・何ともいえな
い複雑な木目を堂々と誇っていた。
こうした差は・土壌や気候・日照条件などの生育
環境に大きく左右され・同じ土壌で隣同士で生育
しても・切ってみると異なるという。
・(略・・・・・)。
●吟味のポイントは・切り口の年輪。
●『木の貌と近代の木工芸』・・・●
**”諸山正則・(東京国立近代美術館主任研究官)”**
●黒柿と竹内碧外。
●桑樹匠の業績。
★鉄刀木・茶箱。
・佐藤豊樵作。
・東京国立近代美術館。
●松の貌を生かした作家たち。
★肥松丸盆。
・竹内碧外作。
・個人。
★肥松鉢。
・有岡良益作。
・個人。
★唐松砂磨・茶箱。
・氷見晃堂作。
・東京国立近代美術館。
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